ここから本文です。

テーマ

曜日

とくに収集しているわけでもないのに、旅先でも時刻表を取ってしまう……どもども、森田です。今回は再販希望ということですね。森田は昔、ちょっとだけ歴史研究者になろうとして、あっという間に挫折した経験があるので、歴史関係の専門書はけっこう読んでいました。専門書というのは本当に同人誌と大差がないような部数で、しかも再販もまずされることがないので、もしも、図書館に入ってなかったら、現物を見るのに、とてつもなく苦労することになります。森田も何度か苦渋をなめました。まあ、今回のアイテムは専門書とはとくに関係ないですが……。

曜日

もう二度と手に入らないとあきらめていたものが、改良も改悪もなく、当時のままの姿で再発売される。このような僥倖は、ほとんどお目にかかることはない。だいたいが余計な装飾をつけたり、法外な値段で限定販売したりと、購入者をげんなりさせる。一度きりは、一度きりだけ。そんなのは、当たり前。だからこそ、迷わず買おう。物欲に支配された僕たちは、いつだって後悔しながらものを買い、失い、そしてまた買いつづける。

曜日

希望希望! 言うくらい、自由にしたっていいですよね? 失うころに、ヒトは惜しくなったりしますね。惜しんでしまう。惜しいと思うくらいなら、無くなってしまう前に声高に言うべきだって、最近学びましたけれど…。もしもこれらが再販されたら、今よりたくさんのヒトの記憶の中に、住むことができるだろうなと思うあれこれです。みんなの手元に届いてほしい、だから再販希望。

曜日

タイタニック号に例える人もいます。戦艦大和に例える人もいます。いずれにせよ「どこに避難しておけば自分だけは、これまで通りでいられるか?」という問いが、もう成立しないことは、出版関係で飯を喰っている者はみんな知っています。これまで馴染んできた出版というビジネスは大きく姿と価値観を変えることになりそうです。送り手だけでなく、受け手にも大きな変化が求められるでしょう。でもそれは、ひとつの商売の仕組みの終わりが来たということであって、人が言葉を紡ぎ、人が言葉を読むという営為が無くなるわけではありません。商売の浮き沈みは長い歴史から見ればきっと「よくあること」。さあ、広い海が待っています。泳ぎましょう。


本文はここまでです。