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この5〜6年、年を追うごとに読書量が減り続けています。本に触れる時間が減った理由のひとつはネットでブログやニュースサイトの記事をGoogleリーダーで流し読みするようになって、そこで活字を目で追いたいという欲求が満たされてしまっている事、もうひとつはポケットの中の一番の暇つぶしの座をiPhoneに奪われてしまった事でしょう。なので、どうしても選択が昔の本になってしまいますが……。

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新潮文庫。本をあまり読まない層が、「本と聞いてまずイメージする本」ではないでしょうか。『人間失格』から『星の王子さま』まで揃った最強陣営。その中からベストを挙げるというのは、日本語で読める小説のベストを選ぶのと同義だと判断しています。非常に難しいお題でした。というのが嘘なのは、このあと紹介する5冊を見ればバレバレでしょうが、気持ちに嘘はありません。「佐藤友哉が思う、この国で読める小説のベスト」と判断されても構いません。

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新潮文庫は日本の文庫市場を牽引する、ナンバーワン文庫だ。我らが星海社文庫の只今の位置づけは、オンリーワン文庫なわけだけど、新潮文庫と星海社文庫には濃い共通点がある。それは造本で、「天アンカット」と「スピン(しおりひも)」で形作られているということ。安価で容易に手に入る「文庫」だからこそ、デザインをゆるがせにしない。そんな出版社としての矜恃は、新潮文庫から教わった気がする。

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わたしの知り合いに、新潮文庫の購入ポイントを貯めてもらえた、文豪腕時計をつけていた人がいます。「それ…」とおそるおそる聞いたら、「あ。そうなんです…」って、照れながら、見せてくれました。図案は三種、夏目漱石、太宰治、川端康成。ミッキーマウスにキティちゃん、仮面ライダーや戦隊もの等、子供用から大人用までキャラクター腕時計の種類は数在れど…。ああ、愛をもってその隣に、是非並べてしまいたい文豪腕時計。因に言いますと、わたしは「川端康成」が、ほしいの!

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「Yonda? (読んだ?)」とパンダにきかれても、西島は純文学に深く親しんでいないため、意識的に新潮文庫を読んだ記憶が実はありません。この文庫が好きだとレーベル読みしたのは、ハヤカワ文庫SFや創元SF文庫。あとは澁澤龍彦や幻想文学が好きだったので河出文庫くらいでしょうか。というわけで僕の少ない新潮文庫体験からのチョイスとなりました。


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