きみを守るためにぼくは夢をみる 4
- 星海社文庫
- 定価: 686円(税別)
- ISBN: 978-4-06-138948-9
- 発売日: 2013年06月10日
- サイズ: 文庫判
悲しさを泉から掬うように、ぼくはあるとき、七年間を失った。
奇妙にからみあう運命のなかで、ぼくにもたらされた約束はただひとつ、初恋の「きみを守ること」。でも大人になるその途中で、ぼくは神話のように「妹」を手にとった。摘みとってしまった花はその香りでぼくを離さない。その花はポーフィロジーン。両手をひろげてぼくを求めている。「妹」を裏切るかのようにぼくは初恋のきみと、陶酔のオートエロティックに溺れる……。静かに雪の降るなかでぼくを待っていた「妹」は、汚されていた。天使達は天国にいてもぼくたちほど幸福でなかったから、ぼくたちをうらやんだのかもしれない。運命は壊れやすく、脆く、切ない。ぼくが目指すべき未来はどこにあるのだろう? ぼくが救うべきひとは誰なんだろう? ぼくの道は続いていく。
編集者コメント
ついに再会を果たした朔と砂緒。だが砂緒はそれまでの朔との記憶を全て失っていた……。少しずつ関係を取り戻していく2人を“妹”である空音は複雑な気持ちで見守るのだが……
星海社・岡村