ビブリオフィリアの乙女たち

ビブリオフィリアの乙女たち
  • 星海社FICTIONS
  • 著者: 宮田眞砂 Illustration/切符
  • 定価: 1,400円(税別)
  • ISBN: 978-4-06-529706-3
  • 発売日: 2022年10月12日
  • サイズ: B6判

図書部員の文詠は、本からそれを読んだ誰かの記憶を読み取るサイコメトリーの持ち主。

彼女はいつも本が読めない幼馴染の花奏に物語を朗読し、記憶に秘められた謎を解いてもらっていた。

あの日、図書館で文詠が遭遇したのは、絵本に遺された"黒いコートの男"とそれに"撃ち殺される私"を幻視した不可解な誰かの記憶。

日本童話文学から次々と現れる"黒いコートの男"の正体と、それを幻視した読者は誰なのか?

やがて学園で発生する、"黒いコートの男"による刺傷事件。

森鷗外『舞姫』と宮沢賢治『春と修羅』を繋ぐ罪と罰の解読から、文詠と花奏は悲劇の真相へと迫る──


読書感応(サイコメトラー)の文学少女×識字障害(ディスレクシア)の探偵少女が本に秘められた謎を追う、学園ビブリオミステリ!


<「星海社 令和の新本格ミステリカーニバル」シリーズ作品>

新本格ミステリの父と謳われた名編集者・宇山日出臣が没して十五年余り。昭和に始まったこの新本格ミステリ・ムーブメントはその発端となった「小説」の垣根を越え、漫画・舞台・映像・ゲームなどあらゆる表現ジャンルへと飛翔を続けています。

だからこそ、我々星海社はあえてこの令和の世に「新本格ミステリ」を真正面から標榜し、原点たる「小説」として問い直したいと思います。

「新本格ミステリ」の魂(スピリット)を愛し、次代へと発展、継承すべく集ったとっておきにして腕ききの小説家陣による「新本格ミステリ」の、最前線にして現在の到達地点を、どうか存分にお楽しみください。


星海社FICTIONS編集長 太田克史

編集者コメント

百合小説『夢の国から目覚めても』でデビューした宮田眞砂さんの2作目は、学園ビブリオミステリ。国語の授業を思い出しながら読んでください。

星海社・丸茂 星海社・丸茂