編集部ブログ太田克史のセカイ雑話

2015年9月 4日 16:13

安倍吉俊デビュー20周年記念自選画展『祝祭の街 明・暗・素』に寄せて

星海社は来たる9/17(木)から『安倍吉俊デビュー20周年自選画展 祝祭の街 明・暗・素』を中野のpixiv Zingaroにて開催いたします。

この画展では安倍さんの20年にわたる画業の中から安倍さんご自身で選んでいただいた作品を、前編19点(9/17〜9/22)、後編19点(9/24〜10/6)の全34点(うち通期共通4点含む)、展示いたします。安倍さんの記念すべきデビュー20周年をお祝いすべく、クルー一同、気合いをみなぎらせております。皆さまのご来廊を心からお待ちいたしております。 


さて、この度の画展開催は、星海社にとって昨年の『画展 空の境界』以来の大きな仕事となります。今回も前回と同様に、会場にて展示している作品の複製画の「すべて」を実際にご購入いただくことができます。こういった複製画の販売は、一部の業者による問題にあふれた販売方法のため、必ずしもイメージの良いものではありませんが、今回も、星海社は良貨が悪貨を駆逐すると信じて、これに挑戦したいと思います。

 

前回の『画展 空の境界』開催の折にも申し上げましたが、複製画の販売においては、一部の業者は複製画の制作枚数の「限定」をそもそも行わない場合が数多く見受けられます。また、作家の直筆サインもその多くの場合には入っておりません。それらの商品は、美術の観点から見れば端的に言って、たんなるポスター以上の存在ではありません。

星海社が販売する複製画は、美術品の基準に則って、作家の直筆サインによって作品すべてに限定数を示すエディションナンバーを明記いたしております。同一の絵柄の作品の限定数以上の新たな刷り増しは、決して行いません。作家の同意がある場合も、それがセカンドエディション以降のものである旨を必ず明記いたします。

 

また、星海社が販売する複製画は、凸版印刷が誇る最新の印刷技術「プリマグラフィ」にて提供いたします。一口に同じ「複製画」販売と申しましても、そのクオリティには天地の開きがございます。この美しさの違いにつきましては実際にご来廊いただき、ひと目ご覧になっていただければおわかりになっていただけるかと思います。そして、星海社の複製画販売におきましては額装についても専門の業者に委託し、作品ごとの世界観に沿った適切な額装を行います。これらのクオリティのチェックに関しては、作家自身の目による(今回の画展の場合に関しては安倍吉俊さんご自身)入念なチェックを行います。 


そして、今回の画展において安倍さんのご協力を得て星海社が新たに挑戦をいたしますのは、真筆、つまりオリジナルの一点物の作品の販売です。販売を予定している作品は、画集『安倍吉俊デビュー20周年自選画集 祝祭の街 』の明と暗のカバーイラストの素描作品です。一点(「明」)は会場にて直接販売、もう一点(「暗」)はTokyo Otaku Modeさんに委託して、日本を含む全世界でのオークション販売を予定いたしております。

 

この安倍吉俊デビュー20周年自選画展は、20年の長きに亘ってシーンの最前線で活躍してきた「安倍吉俊」という偉大な才能の業績の一端を、最高の環境で体験できる画展となりますよう、至らぬところもあるかとは存じますが、運営と協力をお願いするkaikai KikiさんとPixiv Zingaroさんと一緒に力を合わせて取り組んでいきたいと思います。

それでは皆さまのご来廊を心よりお待ち申し上げております。

 

星海社 太田克史