編集部ブログ
2017年12月 1日 22:27
「はじめてのクトゥルー」に最適! 新訳『クトゥルーの呼び声』
こんばんは、エディター平林です。
「クトゥルー神話について知りたい!」という世間一般の需要の高まりを感じる今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
本日はそんなみなさんのために、先ごろ発売になった森瀬繚さんによる新訳『クトゥルーの呼び声』についてご紹介しようと思います。
■クトゥルー神話ってなんなの?
クトゥルー神話とは、米国の怪奇小説家・H.P.ラヴクラフトが創始した架空の神話大系で、
人類史以前に地球に飛来し、生命を造り出したという存在がもたらす数々の恐怖を描き出してきました。
創始者のラヴクラフトがクトゥルー神話にかかわる最初の作品「ダゴン」を執筆したのが1917年。
つまり、今年で生誕100年を迎えるわけですね。
■でも、ラヴクラフトって読みにくいんでしょう?
そんなことはありません!
少なくとも新訳は、とても読みやすいです。
そして、訳者の森瀬さんは、以下のようにおっしゃっています。
「そもそもラヴクラフトの文章は難読ではない」
是非、手にとって確かめていただけましたら幸いです。
■そうは言っても1500円するじゃないですか
500ページ弱の大著、もちろんお安くはありません。
とはいえ、それに見合う充実の内容を取り揃えております。
収録作品は以下の通りで、「海からの恐怖」にまつわる作品群を集中的に収めました。
神話の名前にもなっている、海の底で眠り続ける邪神クトゥルーに関係のある、
ある種つづきものの連作短編のように読めるつくりとなっています。
・ダゴン Dagon
・神殿 The Temple
・マーティンズ・ビーチの恐怖 The Horror at Martin's Beach
・クトゥルーの呼び声 The Call of Cthulhu
・墳丘 The Mound
・インスマスを覆う影 The Shadow over Innsmouth
・永劫より出でて Out of the Aeons
・挫傷 The Bruise(H・S・ホワイトヘッドとの合作)
こんなに入ってこんなに分厚いんです! 1500円まで値段を下げるの、結構がんばりました!
■情報も豊富なんです
歴史とボリュームを持つ分野に入門する際重要になるのが、行き届いた情報が、一冊にまとまっているかどうか。
その点、本書はかなり頑張りました!
・関連地図
・訳注
・ラヴクラフト小伝
・年表
・索引
みなさん、お分りいただけたでしょうか。
本書がクトゥルー神話入門に最適な一冊だということが......!
■続巻予定あり〼
なお、本シリーズはもともと森瀬さんからご提案いただいた企画なのですが、
当初から続巻の企画がありました。
もちろん一巻目の売り上げ次第......というところだったのですが、
発売一週間で続巻刊行のゴーサインが......!
次巻のテーマは「ネクロノミコン」。
「ピックマンのモデル」「ダンウィッチの怪」などが収録予定とのことです。
刊行時期は調整中ですが、『クトゥルーの呼び声』が売れれば売れるほど刊行が早まるという噂もあります!