編集部ブログ夜の最前線
金曜日は映画の日〜!
これまでは、最新の公開されている映画の話をしていたのですが、
今回は少し昔の作品を取り上げたいと思います。
寺山修司監督の『田園に死す』をご紹介!
ーー見るために両瞼をふかく裂かむとす剃刀の刃に地平をうつし
どんなに時が経っても、色あせない斬新なヴィジュアル、
摩訶不思議で妖艶な世界観。
無理に理解するのではなく、感じろ!
もし若くしてこの作品と出会ったのならば、それは間違いなく事件となるでしょう。
そもそも寺山修司とは、
詩人、劇作家、脚本家、歌人、映画監督、写真家、評論家、俳優etc……あらゆるジャンルでその才能を発揮。
その多彩な活動から「下町の錬金術師」と呼ばれ、60〜70年代に活躍した
芸術家(といえばいいのかすら分かりませんが)です。
そんな巨匠・寺山修司の没後30年を記念して、
ムック本が発売されたりイベントが開催されるなど、今静かに寺山修司が盛り上がっているのです。
今週イベントに参加し、観てきたのが『田園に死す』。
観るのは初めてではないのですが、劇場で鑑賞するのは初めてでした。
この『田園に死す』、理解するよりも感じる映画だと思います。
というのも、実験的な表現が多く、話の筋を追って物語を楽しむ映画ではないからです。
起承転結を放棄して、起転転転転転転……!!! という感じ本作は暴走してゆきます。
常にめまぐるしく事が起こっているのだけど、理解できない!
でも、「何じゃこりゃーーーー!!!」 という世界観が突き抜けすぎて目が離せなくなっちゃうんですよ。
語ること放棄していても、何故かこの『田園に死す』という物語が忘れられない。そんな不思議な作品です。
というか、これくらいしか説明できないです。
寺山作品の凄さの言語化なんて私には無理……ッ! でもとにかく凄いんだよ!!
なので是非、自分の目で確認してみてください。
それも、できれば若い内に!
多感な青年ほど、影響されまくるんじゃないかぁ!
大人になって観ちゃうと「こーゆう、実験映画なのね」と、どこかメタに分析してしまって、魅力半減だと思います。
絶対にテレビの地上波では放送されないので、
興味がある方は、レンタルするか、今度発売される『田園に死す HDニューマスター版』か『atg 寺山修司ブルーレイBOX』を買おう!