編集部ブログ夜の最前線

2017年2月 3日 23:38

秋葉原でアダルトVR体験してきた

あちこちで、メイドさんがチラシを配っていた。

アニメ絵に彩られたビル群のはざま、車道にも関わらず多くのひとが歩を進めていく路上に、ぼくは立っていた。

ぼくは、なんでこんなところにいるんだろう。
世のため、ひとのために本をつくりたいと思って星海社に合流したのに……。

 

 

 

話は数日前にさかのぼります。

この編集部ブログがある最前線をふくめ、ウェブ周りのことでたいへんお世話になっているシナップさんとの会議に初参加したときのこと。
緊張に目を白黒させているうちに、なぜかこちらの記事の話題になり、「週末にでも丸茂くん行ってきなよ」と言われました。
ついでに「おもしろいレポートを書いてね」と念を押されて。

新人に拒否権はありません。
星海社での初任務はアダルトVRの体験となりました。
大丈夫なのかなぁ、この会社……。


しかし、ぼくはゲームボーイアドバンスでポケモンをプレイして以降、ゲーム機に触ったことがほとんどなく、VRなんて言葉だけしか知りません。
ましてや、アダルトVRなんて……。

せめてVRについては知っておこうと、星海社新書、廣瀬通孝さんの『いずれ老いていく僕たちを100年活躍させるための先端VRガイド』を読んで少しお勉強します。

VRとは「バーチャル・リアリティ」の略称。
そしてコンピュータのつくり出した空間にひとが入り込んで、そこでさまざまな疑似体験ができる技術の総称であって、「空間・感覚・時間」を超えることが可能になると……なるほど、なるほど。
なにかすばらしいものを体験するんじゃないのか、ぼくは!?

 


そんなふうに、自分を鼓舞しながら秋葉原にやってきたのでした……。
先述の記事を参考に、Google先生の導きにしたがってケンタッキーの方向へ歩いていくと……ありました。

 

こちらはSOD(ソフトオンデマンド)というAV制作会社が直営している個室ビデオ店だそうです。

おそるおそる入店すると、目に入ってきたのは受付に並んだタマゴ型だったり赤と白のシマシマ模様の代物……。
ドンキとかでは奥のほうにあるのに、たいへん堂々とされている。

その迫力に慄きながら「(小声で)VR個室で……」とお願いすると、3時間待ちとのことでした。
先述の記事がバズってから間もなく、行ったのが日曜日ということもあったんでしょう。
しかしそんなに人気なのか……仕方ないと、番号札をもらって秋葉原をしばらく巡ります。


三時間後……。

日もとっぷり暮れ、淫猥な雰囲気に染まってきたお店に、再入店。
最短コースの60分550円を選び、次に部屋の選択をします。
マットタイプとチェアタイプの部屋が選択可能で、ぼくはチェアタイプの部屋を選びました。

案内された部屋は、自遊空間の個室をグレードアップしたような感じ。
なにかふしだらな空間を想定していましたが、驚くほどオシャレでした。
(壁から生えているティッシュがかなり気になりましたが……意識しすぎでしょうか)

そして使用するVR機器はヘッドホンが一体化しているものでした。

装着が完了し、備えつきのPCを操作して動画を選択します。
やがて映像が始まり、耳元から女性の声が響きはじめ……


……ふう。
内実を書くわけにいかないので、手短に感想を。

座っている自分の体の状態と同じように、カメラ視点の男優さんの体があるのが不思議な感覚でした。
ぼくが選んだ動画は、女優さんが複数人出演するものだったので、任意の方向を向くとそれぞれの女優さんの様子を見ることができるのがおもしろかったです。

ただ撮影の都合なのか、男優さんが積極的に動かない動画が多く、諸々をされるがままで臨場感がやや物足りない……。
それに基本的に女優さんはひとりですから、正面を向いていればこと足りてしまうAVは、あまりVR向きのコンテンツではないのではと感じました。

そして残念なのは、映像がいくらリアルであろうと、触覚を伴わないということです。
女優さんになにをされても、自分にはその感覚がない……所詮映像かという虚しさにおそわれました。

そんなネガティブな感想が続いたのは、ぼくがVR酔いしたからかもしれません。
30分使用したら、休憩を入れるよう注意書きもされているように、疲れるんですよね……。
これだったら、ふつうにAVを見るほうが楽でいいかな……。


とはいえ、新鮮な体験だったので、興味があるかたはいちど秋葉原に行ってみてはいかがでしょうか?
そんなこんなで、ぼくの日曜日は終わっていくのでした……。