編集部ブログ夜の最前線
物事のはじめ、企画のはじめは、途方もなくでかく考えた方が上手くいくらしい、という話を、今日、星海社が立ち上がってから一年以上経過して初めて行われた企画会議で聞きました
たとえば今、先日ついに引退を宣言したスティーブ・ジョブズにインタビューできたとしたら、世界中が激震するだろうなぁと思うわけで、となると編集者が考えることはただひとつ、「どうすればスティーブ・ジョブズのインタビューが実現できるか?」以外無いですよね。
上記の意味するところは思考実験であって、思考を深く深く、光の届かないように見える深海まで自分を潜らせる練習のようなものだと思うのですが、“これが実現できれば熱いな”、という途方もない夢ですら、スキあらば実現させたいと思うのが編集者の性(さが)。心の片隅にひっかけておくことは、アイディアを飯のタネにする人にとってとても大切なことのような気がします。
深く考えて、それでもその夢に手が届くイメージを持てないのだとしたら、まだまだ精進が足りないということでしょう。
安西先生、今の僕にはスティーブ・ジョブズは天竺より遠いです……。
というわけで太田編集長(@FAUST_eidtor_J)の『ファウスト Vol.8』編集作業がいよいよ佳境をむかえ、『最前線』へ企画を次々と投入するターンが回って参りました。今まで企画を出せていなかった自分への反省もこめて、ここから『最前線』で大きく描いていきたい次第。
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さて、そんな企画会議絶賛進行中の『最前線』ですが、レギュラー更新も見逃してはいけません。
本日は『ドッペルゲンガーの恋人』の最終回が掲載されました。
いびつで、不格好で、倫理の垣根も越えて——それでも圧倒的なまでに純愛を描いた物語。
何が人として幸せなのか、どうすれば幸せになれたのか……、ゆっくりと攪拌されて分からなくなっていくような描写がどこか美しい、唐辺葉介さんの復活作にして傑作、ここに堂々の完結です。
今、恋愛に悩んでいる方にこそ読んでもらいたい作品かもしれません。
ちなみに、シライシユウコさんの美麗イラストが多数収録された星海社FICTIONS版も絶賛発売中です。
Webより本で、のあなたはこちらを是非。