編集部ブログ夜の最前線

2017年4月 5日 01:10

ノベルゲームをプレイしよう

丸茂です。
昨日は清水杜氏彦さんの『わすれて、わすれて』を読みました。

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殺伐としながらもどこか童話めいたディストピア世界、そこに埋もれゆく少年の悲哀を描いたアガサ・クリスティー賞受賞作である前作『うそつき、うそつき』に続き、こちらも荒廃した異世界が舞台。
少女ながら早撃ちで知られた銃の使い手・リリイは、記した事柄を忘れることができる本〈ダイアリー〉の持ち主・カレンの用心棒として、彼女の父親を殺した犯人たちを追う旅に出るのですが......。
復讐を目的とするところの旅路に希望はなく、救いもない。
しかしその救いのなさを、決して情緒的にならず抑制された筆致で綴られる様子が、ひどく切なく感じました。
いい意味で、後味の悪さが重くのしかかる作品です。


さて、ぼくはポケモンを最後としていわゆるゲームにほとんど触れない生活を送ってきたのですが、ノベルゲームには慣れ親しんでおります。
とはいえ、ノベルゲームが隆盛を極めたのはゼロ年代の初頭ですから、世代的にぼくの周囲にはあまり遊んでいるひとがおらず、寂しさから「全年齢対象だし『魔法使いの夜』とかプレイしようよ!」という布教活動にいそしんでおりました。

大学生活中、いちばん泣かされた作品は枕さんの美少女ゲーム『サクラノ詩 』だったなぁ......。
今ではあまり流行りではないノベルゲームではありますが、依然としてノベルゲームはおもしろいと思うのです。


そんなある日、気づきました。
フェノメノ』のビジュアルノベル版が、まだダウンロードできる!

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みなさん、一肇さんの『フェノメノ』はご存じでしょうか?

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オカルト趣味の大学生・山田凪人が、謎めいた美少女・夜石とともに、不可思議な異変に立ち合っていく青春怪談小説なのですが、その第1章を忠実に再現したビジュアルノベル版が配付され、当時プレイして背筋を凍らせていました......懐かしいなぁ。

そのビジュアルノベル版、ニトロプラスさんの特設サイトからまだダウンロードできます!
しかも無料で!

小説世界が圧倒的な臨場感をともなって、目の前に広がり......深夜真っ暗な部屋ででも、ぜひひとりでプレイしてみてください。
マジで怖いです。

ぜひ『フェノメノ』ビジュアルノベル版をプレイしていただいて、ノベルゲームの楽しさを知ってもらい、そして書籍のほうも手にとっていただければと思います。


あ、あと、みなさん『魔法使いの夜』やりましょう。
全年齢対象作品なので。
紫影のソナーニルRefrain』とかもオススメです。