編集部ブログ夜の最前線
2018年2月15日 19:55
「復刻版:空の境界/the Garden of Order -Revival-」開催! きみは『空の境界 20周年記念版』を手に入れたか!?
◆不穏なOrder
Fate/Grand Orderでコラボレーションイベントリバイバル「復刻版:空の境界/the Garden of Order -Revival-」が告知されたころ。
編集部には、ぼく(丸茂)と櫻井さん、ふたりだけがいた。
丸茂「..................」
櫻井「..................」
ぼくらはとくに要件がなければ、基本的に会話をしない。
別段いがみあっているわけではないのだが......まあソリが合わないのだ。
石川さん曰く「関係が最悪」。
とくに悪口を言い合うわけではないのが、リアルな「仲の悪さ」を感じさせるのだという。
そんな重苦しい沈黙を破ったのは、出社してきた副社長。
「丸茂さん、櫻井さん、仲悪いんでしょ? 対決してみない?」
不穏な前置きとともに、太田さんは斯くの如くオーダーを発したのだった。
コミックス『空の境界』副担当のぼくが、電子書籍版『空の境界 1』の無料配信を告知するブログを書き、
『空の境界 20周年記念版』副担当の櫻井さんが、『空の境界 20周年記念版』通常版を宣伝するブログを書き、
閲覧数が少なかったほうが、太田さんに昼ご飯をおごる。
以上也。
まったく負ける気がしなかった。
端的に櫻井さんが『空の境界』を知るよりずっと先に、ぼくは『空の境界』に出会っているという月日の功がある。
ただぼくは『空の境界』、そしてTYPE-MOONに人生を狂わされているという絶対的な自負があるのだ。
この差は大きい。
しかし、太田さんは続けて言うのだった。
「まあ、コミックス無料配信のほうが読まれそうだよね。最近の話題だし」
この発言を受けて、櫻井さんの表情が曇る。
嫌な気分だった......負ける理由をネタのせいにされたくない。
「不利だと思うなら、櫻井さんが選んでいいですよ? どっちにしてもぼくが勝ちますけど」
挑発的だとはわかっていたが、素直な本音をぼくは言い放った。
とはいえ、流石に自分の担当の方を選ぶだろう、と踏んでいたのだが。
----櫻井さんはコミックスを選んだ。
自分が編集した本でしょ?
なんでこだわらないの?
とはいえ、どちらでもいいと言い出したのはぼくである、仕方ない。
担当できなかった悔しさから、正直なところ目に入れたくもない20周年記念版だが、これがどれだけ素晴らしい本なのか、ぼくは身をもって知っている。
『空の境界』という作品の魅力を滔々と語り上げよう。
◆『空の境界』20周年記念版〈通常版〉が好評発売中!
1998年、ホームページ「竹箒」上にて掲載されてより、20周年。
ついに『空の境界』が全三巻のハードカバー版にて刊行されました。
『空の境界 the Garden of sinners 20周年記念版 通常版 上巻』
『空の境界 the Garden of sinners 20周年記念版 通常版 下巻』
『空の境界 未来福音 the Garden of sinners/recalled out summer 終末録音/the Garden of oblivion 20周年記念版 通常版』
赤/青/黒、スタイリッシュな装幀の素晴らしさ......言うに及ばず、講談社ノベルス版から装幀を手がけているVeiaさんのデザインによるものです。
斜線の箔が美しい!
ぼくは......手に持っただけで涙がこみあげてきました。
この感覚、伝わるひとには伝わることでしょう。
◆『空の境界』で読み解く「空の境界/the Garden of Order」
しかし、「空の境界? らっきょ? なにそれ、みょうが?」という具合に、Fate/Grand Orderをプレイして初めて『空の境界』を知った方もいるはず。
昨年の「空の境界/the Garden of Order」は『空の境界』を読まずとも楽しめるイベントでしたが、読んでいるとより楽しめるポイントが随所に散りばめられていました。
(きっと櫻井さんはそういうポイント、気付かないんだろうなぁ......)
おそらく復刻版でも確認できるキーポイントを、次回のブログではピックアップしていきます!