本日、NHKラジオドラマ『青春離婚 ささやかな秘密が壊れるとき、私たちは青春のまま離婚する』の最終回が放送されます！
直前ではありますが、22:45～23:00の放送に先駆けまして、その原作小説である紅玉いづきさんの『青春離婚』を、大ファンであるところの丸茂がご紹介いたします！

2011年「七夕」の星海社一周年をきっかけに、「十五夜」「敬老の日」「塾の日」「大晦日」「猫の日」「ホワイトデー」と、様々な記念日にちなんだ作品を期間限定で掲載する企画「カレンダー小説」が『最前線』で行われておりました。
そのなかで、11月22日「いい夫婦の日」に公開されたのが、紅玉いづきさんの『青春離婚』です。

（こちらの単行本に収録されました！）

デビュー作『ミミズクと夜の王』で描かれた、童話的な世界のなかで綴られる切実な感情の奔流、その瑞々しさに心打たれてより、紅玉いづきさんの大ファンであったところのぼくは驚喜して読みました。

描かれるのは、進学したばかりの八木商業高校で同じクラスに偶然居合わせた、"佐古野"郁美と"佐古野"灯馬、同じ名字のふたりの話です。
すぐにクラスメイトから「夫婦」とはやしたてられるようになり、憂鬱な日々を過ごしていた郁美でしたが、ある日、灯馬のアイディアで、ふたりは夫婦の秘密を共有することになります――。

カレンダー小説掲載と同時に、HEROさんによるコミカライズ版『青春離婚』の連載が開始されました。

（こちらで第一回～第四回までを読むことができます！）

縦スクロール形式のマンガに驚くとともに、佐古野郁美と佐古野灯馬の夫婦と名指されてはじまった関係のもどかしさ、「夫婦」という言葉がはらむ親密さと疎遠さのはざまで揺れ動くふたりの距離感を、優しく描いていくHEROさんの筆致がたまらなくて......もう更新が楽しみで楽しみで仕方なかったです！

2012年にはコミックス『青春離婚』が刊行。

2014年には『青春離婚』に加え、二篇の描き下ろし小説が収録された単行本が刊行されました。

さて、そんな『青春離婚』に役者さんたちが声を吹き込む、NHKラジオドラマ『青春離婚 ささやかな秘密が壊れるとき、私たちは青春のまま離婚する』。
原作とかわらずそこにあるもの、原作から新しくそこに紡がれるもの、その両方を楽しみにお待ちください！

そしてラジオドラマで『青春離婚』を知ったかたは、ぜひ原作小説、そしてコミックスを読んでくださいね！