編集部ブログ夜の最前線
こんばんは、アシエディ林です。
最近映画観れてないです!! つらい!
ぶっちゃけお話できるネタがないので、今回は11月26日発売の新書『百合のリアル』を編集した今井さんに観て欲しい、いわゆるLGBTを題材にした映画を紹介したいと思います!!
なお、LGBTとはレズビアン・ゲイ・バイ・トランスジェンダーの頭文字を取った言葉で、セクシュアルマイノリティを指します。
セクシュアルマイノリティって何? という人は
『百合のリアル』で著者の牧村朝子さんが美しく、情熱的に解説されておりますので、是非手にとってみてください。
ほな映画紹介いきまっせ〜
『ミルク』
ゲイであること公表し、アメリカで初めて公職に就いたハーヴィー・ミルクの一生。
最後の字幕、「弱者に希望を!」は正直これどうなの……you gotta give them hopeって言ってるだけじゃん!
こーゆーことが普通にあるからこそ『ミルク』みたいな映画は世に出される必要があると思った次第でございます。
映画の70年代という時代設定を鑑みて、あえて「弱者」と訳した可能性はなくもないけど。
これまで、カミングアウトすることを“coming out of the closet”(クローゼットから出る)と表現することがいまいちピンとこなかったんですよ。何でクローゼットなの? みたいな。
けれどこの映画で描かれる、差別を差別とも思わない風潮や、諦めきったマイノリティの人々の空気が非常に生々しくって。
この息苦しさから“coming out of the closet”という言葉が生まれたのはすごく納得できたし、これ以上的確な表現はないよなぁと思える。そんな映画です。
『キンキーブーツ』
倒産寸前の老舗靴工場を救ったのは、巨漢のドラァグクイーン!!
巨漢で筋肉隆々な黒人ドラァグクィーン・ローラがかっこよすぎる。
「私の人生はこんな細いヒールじゃ支えられないのよ」
(靴職人の老人に向かって)「貴方達が作るのは、セックス! 75センチの筒型の、真っ赤なセックス!」
ハイ! 台詞ひとつで、その人の歩んできた人生が垣間見える感じ最高!! それもドヤ顔で言うんじゃなくて、さらっと言い流しちゃうのがとってもクール。
ローラはわがままな女王様だけど、物語後半で見せるローラのツンデレ……いや、ツン鬱が見所です。
いやぁ、超強気な女性のプライドがズタズタされるシーンがある映画はそれだけで最高ですよ(ゲス顔)。
もちろん後で、ど派手にカムバックしてくれるから素敵でカッコイイんだけどね。
『フィリップ、きみを愛してる!』
脱獄してでも好きっていいたい! 天才詐欺師の重すぎる愛。
主人公のスティーブン(ジム・キャリー)は、金髪碧眼のフィリップ(イワン・マクレガー)に一目惚れ、ほどなくして2人は付き合うことに。
フィリップにリッチなセレブな生活をさせてあげるぞ! と意気込むけど、スティーブの職業は詐欺師で……。逮捕されて刑務所に入れられても、恋人のフィリップに一言「愛してる!」と伝えるため脱獄と詐欺をくり返す! というお話です。 (ちなみに実話だそう)
ジム・キャリーの顔芸が光る100分間! とにかく過剰な変顔・リアクションで爆笑させてくれます。
このジム・キャリーという俳優は存在感が強すぎる故「ジム・キャリーが面白かったことしか憶えてない」ってなことがこれまで多々ありました。よっ!! カレー味俳優!
でもこの『フィリップ、きみを愛してる!』では、ジム・キャリーの過剰さが物語のリアリティを補強していてプラスに働いています。
恋人に会うために脱獄をくり返すという荒唐無稽なストーリーが嘘っぽくみえない!
これはLGBT映画というよりは、こんなに笑えるコメディ映画もあるんだよってことで紹介しました。
こうしたLGBTを取り扱った作品は大型の劇場で上映されることは少ないけど、作品数としては意外とたくさん公開されています。
今だとマット・デイモン主演の『恋するリベラーチェ』という作品が上映中だったり。
「自己のアイデンティティを見つける」というテーマが映画として分かりやすいのだと思います。
個人的には「オレは自由に生きる!」みたいな自己改革の話よりも、ヘテロの人間(異性愛者)の生き方や考え方を変えてしまうような、そんなLGBTの映画をもっとみたいな〜