編集部ブログ朝の最前線
久々にマラソンを観た。
日曜日の昼下がり、家で適当にテレビのチャンネルをまわしていたら
あまりにも気になるランナーがいて目が離せなくなった。
その選手の名は川内優輝。公務員ランナーとして実業団所属の選手相手に次々と好成績を上げてきた
有名人だが、実際に走っている姿を観たのは初めてだった。
いや、本っ当ぉ〜〜に苦しそうに走るのである。
僕がレースを観始めたのは後半の30km付近であり、5位の川内選手が3・4位の選手を猛追していた。
普通、レースというのは追い上げられている方がプレッシャーを感じ、苦しくなるものだが、
どう見ても追いかけている、言い換えれば追いつめている川内選手が一番苦しそうに走っている。
死にそうな表情かつ凄まじいスピードで追いつき、そして追い越してもまだ一番苦しそうに走っている。
結局そのまま日本人最高の3位でフィニッシュし、文字通り倒れ込んだ。
あとで調べてみたらこの選手、マラソンのゴール後は毎回倒れ込んで、医務室の世話になるらしい。
「力を出しきる、ということはこういうことなんだ」
タンカで、酸素呼吸器を当てられながら寝ている川内選手は、そう言っているように
僕には感じた。
「全力を尽くした」って言葉は、これ観たら簡単には使えないな、
と思わされた見事な走りっぷりだった。感動した。