編集部ブログ朝の最前線

2017年4月28日 11:37

『ふくすけ』を上演したときのこと

おはようございます。櫻井です。

最近はめっきり「観る専」ですが、学生時代にやっていた演劇のことを振り返ってみようと思います。

大学サークルではオリジナルの作品など主に上演していたのですが、
一番印象に残っているのはオリジナル作品ではなくて、
有志を集めて劇団大人計画の『ふくすけ』を上演したときのことです。
私は演出助手と衣装をやっていました。

台本は市販されています。

20170428-4.jpg


私は、2012年にシアターコクーンで再々演されたときに
劇場で買ったので、松尾スズキさんのサイン入りです。

20170428-5.jpg


「生まれてこない方が良かった時、人はどう生きるか。
それでも宗教も未来も来世も信じる事が出来ない時、人はどう生きるか!」

倒錯した人間の愛を描く、ディストピアものです。


演出助手の仕事は、主に雑用全般なのですが、
一番大変だったのではスケジュールの調整です。

なにせ出演者が多かったのです。

エキストラ的な端役が多かったのですが、予定を合わせて稽古するのも一苦労。
それでも結局人数が足りなくて、確か本番中にちょっと手の空いているスタッフを動員したりしました。

ほかにも、学生演劇ではありえないほど大がかりな舞台美術を組んだり、
気が遠くなる数の衣装と小道具を作ったり...

改めて考えてみても、いろいろな意味で「ヤバい」戯曲でした。
よく学生演劇でこれをやったなあ......(しみじみ)
後にも先にも、こんなに大変な公演はなかったです。


あれこれ振り回されはしたけど、1年以上かけて準備して、
本番も連日超満員のお客さんが来てくれて、とても充実した期間でした。


またやりたいかと訊かれたら、ちょっと躊躇しますが(苦笑)、
間違いなくやって良かったと思える演劇でした。