編集部ブログお知らせ
2013年8月12日 12:02
紅玉いづき最新作『サエズリ図書館のワルツさん 2』、8月19日発売!
アシスタントエディターの山中です。
前回の刊行から丸一年お待たせしてしまいましたが、紅玉いづきさん(@benitamaiduki)による『サエズリ』シリーズの二巻目をようやくお届けできることとなりました!
というわけで恒例の書影をこちらに。
一巻で描かれた、開館前の図書館の、透明感のある朝の雰囲気とは打って変わって、今回は少し張り詰めた、真剣な空気を感じられる一枚に仕上げて頂きました。中のイラストも、それぞれsimeさん(@simetta)入魂のイラストばかりです。
今回、カバーイラストに描かれているのは、二巻の主人公である千鳥さん。
彼女が何を願い、何を思って、“本の未来”が収められたサエズリ図書館へ訪れたのか。是非お手にとってご覧頂ければと思います。
ちなみに帯にもあるとおり、本作のキーワードは“図書修復家”です。
本が極めて貴重になった未来において、図書修復家の為すべき仕事とは——。シリーズファンはもちろんですが、今回は“就活生”の皆様にも読んで頂きたい一冊です。
また、本作には、なんと2009年に『電撃文庫MAGAZINE』に掲載された『サエズリ図書館のサトミさん』も掲載させていただく事に!
サエズリ図書館の重鎮・サトミさんの謎(?)に迫る短編です。
掲載についてご快諾いただきました電撃文庫編集部さま、本当にありがとうございました…!
今月はお盆シーズンなので、いつもとは少しずれて8月19日(月)ごろの発売になります。例によって地域によって発売日は異なりますが、あらかじめご了承くださいませ。
サエズリ図書館のワルツさん 2
紅玉いづき Illustration/sime
1,200円(税別)
天命、みたいな、仕事って、この世にきっと、あるはずだ――
“図書修復家”、それは本を“未来”へと繋ぐ、強く、孤独な職人たち。
就職活動に全敗し、頼みの綱でもあった「LB(リストベース)管理者採用試験」も体調不良による棄権を余儀なくされた千鳥さん。ただ、自分にとっての天職を見つけたいだけなのに……。自分に自信がなく、といって好きなことも思い浮かばず、回復しない体調に苛立ちながら、なやみ、うなだれていた彼女に差し伸べられたのは、人々の羨望を集めた“神の手”を持ちながらも、紙の本が稀少化したこの世界に絶望した、ひとりの“図書修復家”の手だった――。
“本の未来”が収められた、美しく、不思議な図書館を、紅玉いづきが紡ぐ待望のシリーズ第二弾。
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以下は余談。
就職活動……懐かしいというか、あんまり数はこなしてなかったのですが、色々あって大学院を辞めて星海社に入ることになったので、個人的な思い入れもかなり大きい一冊となってしまいました。
僕が星海社に内定したのは確か2010年の6月頃だったように思います。就活のシーズン的には少し遅い方なのですが、同じ年の秋に採用が決まった友人もいたので、8月現在でまだ就活を続けられている方もいるのでしょう。
仕事を選ぶというのは本当に難しいですね。選ばなければいけないし、また、選ばれなければいけないというのもあるだろうし。ただ、自分では「出版社だけはないだろう」と思っていたはずなのに、今星海社にいるわけで、意外と納得できる一点というのは自分でもわからないものなのかもしれません。
先行きが不安だったり、これから自分に何が出来るんだろうと悩んでいたり、そういう人にお手にとって頂きたい一冊だと思います。ぜひぜひ。