編集部ブログ昼の最前線
好きな歴史小説は『陋巷に在り』!
顔回好きに定評のあるアシスタントエディター・平林です。
因みに諸星大二郎さんの漫画で一番好きなのは「無面目」です。これはマジおすすめ。
さて、今日は趣味に走った本の話でもしましょうか。
最近、アテネ文庫という今は亡き文庫をぽつぽつと古本で買っています。
こんな感じでとても可愛らしい造本(色は何種類かあります)。
詳細はこちらのページに譲りますが、たたずまいやテーマの選び方が実に僕好みで好きです。小林秀雄や和辻哲郎など、そうそうたる執筆陣が、限られたページ数(基本64ページ)で簡潔に書いているのも素晴らしい。
アテネ文庫は昭和20年代後半に完結し、現在は古書でしか買えないのですが、中には他の文庫に採録されて現在でも読める作品もあります。
木下順二の『夕鶴』もそう。
あと、今は品切れのようですが、岩波文庫に納められていた青木正児『抱樽酒話』もこちらが初出だったようです。
アテネ文庫は当時京都にあった弘文堂さん(現在は東京)が版元だったため、京都の著者がたくさんいたんですね。(余談ですが、青木先生は僕の母校で教壇に立っておられた方で、僕は青木先生の学を受け継いだ四男の中村喬先生の授業を受けました)
今アテネ文庫のもので探しているのは、幸徳秋水『東京の木賃宿』と和歌森太郎『日本歴史年表』。また古書店に行ったら探してみようと思います。