編集部ブログ昼の最前線
『飛空士』シリーズの犬村小六さんが贈る、“勇気と希望のボーイ・ミーツ・ガール”『サクラコ・アトミカ』。
現在『最前線』にて全文公開中ですが、こちらの期限が5月31日までとなっております。
「あっ、まだ読んでない!」という皆様に、是非この週末にお読みいただきまして、FICTION版をご購入いただきたいな~。
というわけで、今日は『サクラコ・アトミカ』の取材秘話で、みんなの気を惹く作戦に出ます!
長いので本日は前編を更新しますー。
時は昨年夏に遡る。
犬村小六氏の新作長編『サクラコ・アトミカ』の初稿を読み終えた星海社副社長・太田克史は黙考していた。
彼のすぐ隣ではアシスタントエディターの平林と山中が、興奮気味に『サクラコ』の面白さについて語り合っている。
特に平林はもとより犬村ファンであるので、原稿を読めるという幸福に欣喜している。
しかし、太田克史は考える。この素晴らしく面白い原稿を、更に面白くする方法について。
考えること数時間、彼にひらめきが訪れた。
「そうだ、二丁目行こう!」
二丁目、即ち新宿二丁目である。
○イの方たちがお集まりになっているという噂の街である。
太田は犬村氏に向かって力説した。
「このディドル・オルガを書ききるためには、二丁目取材が必須です!!」
ナギとサクラコの前に立ちはだかる丁都知事・オルガ。
実は初稿の時点では、彼は変幻自在の存在で、シーンによって外見や口調が変化するという設定だったのである。
しかし、太田は二丁目取材を提案した。
つまり、オルガをそういう存在として書いてはどうか、という編集者としての提案である。
犬村氏の了解を得て、二丁目取材敢行の運びとなった。
某日、山中の友人の紹介で(なぜそんな友人がいるのか聞いてはいけない)我々は一路、二丁目のある会員制バーに向かったのだった……。
(続く……)
※このエントリはきちんと犬村さんの許可を得て書かれたものです。
※大筋はこの通りですがドキュメンタリーではないことをお含み置きください。
※「果たして販促になるのか?」という疑問にはお答えいたしかねます。