ツイ4 『第99回 ツイ4新人賞座談会』 #0003

『第99回 ツイ4新人賞座談会』

夏だ! 漫画だ! ツイ4新人賞だ!  

作品No.0003 部屋の半分は猫 つぼみねこ

作品No.0003「部屋の半分は猫」つぼみねこ

片倉 これ面白いですね、ありそうでないネコ漫画。この尺で主人公→ネコの関係性も描けたらなおベターです。

岩間 設定が面白かったです。大トトロみたいな猫が家にいたらビックリしますね。一方で、主人公のキャラクターの魅力がわかりづらいのがもったいないです。例えば、何かをすごく頑張っているなど、応援できるポイントがあると、より面白さが伝わりやすくなると思います。

丸茂 超巨大ネコが家にいる! 猫好きのひとにとってはドリームな状況を形にできていると思うので、この生活が最高なことをもっと推してほしいです。もう猫と同棲してるところから話は始めた方が良かったのではないかと。

栗田 ジブリのトトロとネコバスのいいところを集めたような癒やしのビッグ猫......! この10本の4コマの中でキャッチーな名前がつけられたらさらに好き度が増しそうです。

前田 面白いと思います。設定が面白いので、見たことのない画面になっています。ただ、この超巨大ネコのキャラクター設定には、さらに一貫した方向性が必要とも思います。『うる星やつら』のコタツネコは、徹底的にウザいのだけど、たまに可愛いみたいな塩梅で、練りに練られていますよね。この作品も、そこを煮詰められると感じました。

太田 皆が褒めているので少し一般論での感想なんですが、現実的ではない話を漫画で描く場合にこそ、高い画力が望まれるのかな、と気づいた気がしました。逆を言うと、現実的な話を漫画で描く場合は相対的に画力が低くてもそれなりに勝負できる。

持丸 「僕は林大葉」とセリフ1行めで名乗っているのはなぜ? SF雑誌の幕間に似合いそうなシュールな設定に惹かれます。

戸澤 なんとなくわかるんだけど、絶妙に何が起こっているのかわからないもどかしさがあります。もう少しこの生き物の全貌といいますか、結局これは何者なのか、みたいなところがはっきりして、不可解さよりも可愛さが勝ると良いなと感じました。