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新世紀エヴァンゲリオンGAINAX
主人公たちと同じ14歳のときにリアルタイムで観ることができたのは、本当に恵まれたことだと思います。OP曲から次回予告までの30分間、脳髄は恍惚と興奮と、それから、「何だか良く解らないけど、自分がとてつもなく凄いものを観ている確信だけはある」という感覚で沸騰していました。主人公の保護者たちと同じ29歳のときには『新劇場版』も観ることができて、何といいましょうか、しんみりしましたね。
新機動戦記ガンダムWサンライズ
本作はガンダム……いや、物語として「あり得ない展開」のオンパレードです。主人公が何云ってるのか解らない。ヒロインが何云ってるのか解らない。第1話で主人公が自爆しようとする。第10話で念願の自爆が成功してガンダム大破。まじで自爆したので敵味方ふくめて全員唖然。仕方なく宿敵が自機のパーツを使って修理してあげる。主役機交替のとき、主人公と宿敵がどういうわけかお互いの新型機に乗っている。とりあえず戦った結果、気まずくなって機体を交換して帰る。最終回も自爆しようとする。とか。
絶対無敵ライジンオーサンライズ
放映当時の佐藤は11歳、小学5年生でした。学校が変形し、教室のロッカーがロボットに直結し、机がオペレーターマシンとなり、5年3組が地球防衛組という前線基地になるという、男子が授業中に窓の外を見ながら妄想してそうな最強のストーリーです。地球防衛組の設定が『エヴァ』のネルフ司令部を、各話につき1人の生徒がスポットを浴びる構造が『バトロワ』をそれぞれ連想させます。当時からそういうの好きだったみたい。そっか、おれ、小5の頃から中2だったんだ……。
ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日
横山光輝作品にスターシステムを導入すれば、そんなの面白いに決まっているじゃないですか。生身の人間がロボットと互角にバトルしたり(今川作品には良くあること)、孔明やサリーちゃんクラスの有名キャラがばんばん登場して乱戦を繰り広げるという、風呂敷がいくらあっても足りない世界観をまとめるのがジャイアントロボなのも、素晴らしいセンス。クリーンエネルギーに徹底管理された世界の中、動力が原理力のジャイアントロボが表情もなく屹立する映像は、2011年に観るとまた違った文脈が現れています。
機動戦士Zガンダムサンライズ
ここまでの作品はすべて、「そりゃいろいろ大変だろうけど、相対的には主人公が羨ましいなあ。おれもあの世界で戦いたい!」と無邪気に思えました。しかし本作の世界と関わりたいとは思いません。まず暗い。そして死にすぎる。大人がうざくて、子供はもっとうざい(笑)。ここで描かれる戦いを見ていると、胸が熱くなるというより、胸くそが悪くなります。少年を成長させるチャンスをことごとく潰すような物語のラストは、当たり前に悲劇です。「成長しない話」は好きですが、「成長できない話」はしんどいですね。