書店ならびにCD・DVDショップなどの
リアル店舗の皆様へ

旅に出るならまずは楽器！　アンプ要らずのアコギ。高級品じゃなくていい、タフなヤツであればいい。人の居ない荒野なら尚のこと独りきりを感じられるだろう。人の居る街でお金に困った時、小銭ぐらいなら稼げるだろう。ひょっとしたら新しい友達が出来るかも知れない。即興の歌を歌ってあげよう。ピックの予備もちゃんと何枚かポケットに入れておこう。それにしてもギターまでamazonで売っていることにビックリ！

ボクは国ではマンガ家なんだ。わかる？　MANGA。マンガ。　え？　何か描いてみてくれって。OK、いいよ。紙、ある？　あ、大丈夫、描くものなら持ってる。……うん、眼を描いている。……そう女の子だ。……よしっ！！　……ありがとう！　ははっ、マンガ家だからね(^^)　さあて、コレ、まだ完成じゃないよ、続きがある。身体の方も描いてあげなきゃね。どれぐらいの大きさが好きだ？　大きく？　うんと大きく？　……まかせとけ！　国ではコレで喰ってた。

現在、もっとも日本らしいCDは何だろうと考えたら、ためらうことなく宇多田ヒカルさんに決まりました。見知らぬ異郷の地で聴いてみたい。どんな風に自分の心に響くだろう。そして、これは持って帰らない、旅先で出来た友達にあげるためのCD。おそらくは、二度と会うことのない友達へのプレゼント。

現実には僕は旅どころか一月の半分以上は家から出ることもなく机の前でマンガを描いてすごしています。出歩かないものだから未だに携帯電話を持ったことがありません。

自分にはまったく似合わない縁のないと思っていたものを敢えて身につけてみる。これもまた「旅」。さあ、これで馴染んだ近所のスーパーや書店に入るのも、きっとドキドキの異邦人気分。お隣さんにバッタリ会ったりしたら、もう白い歯で笑って見せるしかない。この形！　何の言い訳も利きそうにない。しかもお値段は10万円以上！　……一体、僕はどこへ行きたいというのだろう？