書店ならびにCD・DVDショップなどの
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アイザック・アシモフ
とにかく自分の事を語るのが大好きなアシモフ先生。自伝を書いたら筆が止まらず、規定の枚数の倍以上書いてしまい、2巻組になったそうで(日本語版はそれぞれが分冊されて4巻に)、その押しつけがましい(失礼)感じのせいで自伝はまだ読んでないのですが、読まなくても科学エッセイの端々でも常に自分語りをしているのでもう読んだも同然です。いつでもどこでもそばに誰がいても書けるという集中力と頭の切り替えの速さ、自分の心臓バイパス手術ですら面白がれる好奇心、晩年になってなお衰えなかった創作への情熱。人としては結構変人だったようですが、作家としては憧れる点が多いです。
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
この人も、変人タイプですね。こんな人生を歩みたいわけではないし、ほぼ一枚も絵が売れないまま死んでしまうのもまっぴらですが、27歳で絵を描き始め、絵の事だけを考えて生きた10年間の密度と熱にはちょっと憧れます。ゴッホについて書かれた本はほとんど読んだ事がないのですが、ゴッホ本人の書簡集は予備校時代に読んで、手紙の結びによく書かれていた『君の手を固く握る』という言葉にずいぶん励まされました。
伊集院光
ラジオ史上の生きる偉人という事で。『深夜の馬鹿力』を知ったのは、1999年頃です。子供の頃から一度もちゃんとラジオ番組を聴いた事がなく(本当に何にも興味のない人間ですね。とほほ)、深夜ラジオの世界も全く知らない状態で、友人にMDを借りて最初に聴いたラジオ番組が『深夜の馬鹿力』でした。最初に聴いたときの感想はただもう面白い、という感じでしたが、聴くうちに、自分が十代の頃にうまく折り合いをつけられずにいた負の感情をどう客体化し、向き合えばよかったのかにはたと気づかされました。頭の隅に置きっぱなしになっていた黒い箱に取っ手がついて、中身を出し入れできるようになった感じです。
モーリス・ユトリロ
憧れる……というにはあまりに不幸な人生なので、こんな風になりたいわけではないのですが、生き方がそのまま絵に反映されている所に惹かれます。高校の頃に買った小さな判型の画集に略歴があり、酒浸りでアルコール依存症のため入退院を繰り返した事、孤独で屋外で絵を描くと子供に石を投げられるので、パリの街並みの絵葉書を買って部屋で模写しながら描いた事、どの絵も街の中の人影は小さくまばらで、ほぼ全ての人物が横顔か後ろ姿である事などが書かれていて、それは最初に絵の中の白い漆喰のマチエールを見た時に思い描いた人物像そのままでした。