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映像の原則――ビギナーからプロまでのコンテ主義富野由悠季
最近までガンダムをまともに観たことがなかったので富野監督と言えばこの本だった。映像がどのような原理に基づいて機能しているのか、という解説がしてある。興味深かったのは「右から左に流れるカットと、左から右に流れるカットを、交互につないだときは、流れる時間が長く感じられる」という原理だ。この現象をしったことで、人間の感じる時間というものへの理解が深くなった。それは映像とは一見無関係な小説執筆という仕事にもフィードバックされているとおもう。
機動戦士ガンダムDVD-BOX 1 特典フィギュア付き
大学生のころ先輩に劇場版三部作のビデオをわたされて観たのですが、あまりはまらなかった記憶がある。内容もほとんどおぼえてなかった。自分にガンダムはあわないのかなとおもってそれ以降の人生をすごしていたのだが、周囲の人がみんなガンダムを観ているので、話題についていけない。しょうがないから今度はテレビシリーズを全話観ることにした。途中、仕事が多忙になって中断したけれど、最終回を見終わったときはもう鳥肌ものだった。映画『2001年宇宙の旅』をおもいだした。あのすごさがあった。みんなが語り継いでいく気持ちがわかった。
逆襲のシャア
なんか、子どものころに観たことあるんですよ。でも、ガンダムをそもそも観ていなかったので、話がよくわからなくてほとんど記憶にはのこってないんです。断片的なシーンだけおぼえている。というか、僕にとってこの質問はむずかしすぎですよ。ザ・ベリー・ベスト・オブ「富野」と言われても、ほとんど作品を観てないわけで。でもガンダムのプラモデルはよく作ってました。特に好きなのはニューガンダムとサザビーでした。ニューガンダムの色合いやら、左右非対称の感じやらが、小学生の僕の琴線にふれまくりでした。ファーストガンダムのテレビシリーズをようやく観たので、劇場版三部作を観てから、『逆襲のシャア』を見返すつもりです。
ターンエー
大人になって、はじめてまともに観たガンダムは「ターンエー」でした。K社で仕事をすることがおおかったのですが、そのときの担当編集者が「ターンエー」のことばかり話題に出すので、よし観てみようという気になったのです。この世界観、好きすぎた。世界名作劇場のような雰囲気のなかに、SF的ガジェットがどかんと登場するところにグッときます。ガンダムシリーズのなかでも特に女性的という評価を読んだことがあるのですが、ほんとうにそうおもいます。やさしい感じがする。黒歴史という画期的な言葉を生みだした作品。
機動戦士ガンダムF91
子どものころ、劇場で観た記憶があります。その後、ビデオを借りたこともあります。物語の展開についてはほとんどおぼえてないのですが、これもやっぱりプラモデルをつくりまくった記憶があります。ビーム状のシールドやら、肩にくっついてたものが武器になったりとか、好きでした。あと、作品内における戦争の場面がとにかく印象にのこっています。平和だった町並みが、一転して戦場になって、民間人の逃げ惑う描写が強烈でした。モビルスーツの撃った銃の薬莢がおちてきて、民間人がそれにぶつかって負傷するんです。戦争を体験したことのない僕の、戦場の原体験かもしれないです。記憶ちがいだったらすみません。