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インド/ジョードプル
以前、テレビを通してこの街を知りました。この街には、一面に真っ青な壁が続くのです。その様子はふしぎな気分にさせます。青い街は、日照るインドの空の下、どこか涼しげにも見えました。視界に、この青がひろがることで、体感温度が一度ほど下がる…なんて、テレビでは放送されていたのを覚えています。もとは、カースト制度の身分を表すものであったようですが、遠くはなれた日本から見るこの青い壁は、わたしにしてみたらまるで水の中のような、青い街。美しく目に映るのは、わたしが遠くはなれた国で憧れているにすぎないからかも知れません。生まれ変わったら、そしてそれが人間なら、ただ人間らしく、生きたいな。
アナトゥール星伝 金の砂漠王折原 みと
これはまさしく、わたしの子供時代、行きたくて行きたくて仕方なかった世界! 小学生の頃読みあさった、少女向けの文庫小説。かっこいい王子様がいて、主人公はちょっとドジーなお姫様。授業中、よく先生に「意識を飛ばさないでください」「考え事を始めないでね」と注意をされ、家庭訪問でも言われ続けた訳ですが、そういうときはたいてい心が異世界にとんでるとき。同じような経験ありませんか? あ、ありますか? わたしはあなたと、おともだちになれそうです。少女小説風に言うなら…来世では、ここで、王子様とね、恋に落ちたいわけなんですよ。
イバラード博物誌井上 直久
こんなに美しい風景があるでしょうか。心に咲いた花が、街が、風が、こんなに綺麗だなんて、見えないもんだから、わたしは知らなかった。まるで心を、手という道具を使い筆を握り紙に定着させて、それが、他人の心に住み着いて行くみたい。ヒトが住むんじゃなくて、ヒトに住む国。誰も知らない街なのに、誰もが同じように知る街。…でも、わたしは、この世はいつだって、イバラードよりも美しいと思う。だって、世界を美しいと思うのも、汚いと思うのも、多分人間だけだから。