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文学部唯野教授筒井康隆
もちろん、超面白いのですが、この本は大切なことを教えてくれました。起承転結とかにあまりとらわれないでいいんだ、そんなことしなくても楽しいものになるんだ、という、考えてみれば至極当然なことを。ヒロイン全然出てこないと思ったら、こんな使い方アリかよと……。ちなみに、長らく「ゆいのきょうじゅ」と読んでました。恥ずかしい……。
風姿花伝世阿弥
平成の世に読んでも、やっぱり世阿弥は天才だと思う。小説のやる気をアップデートさせてくれる便利本。人気に左右される水商売であるという点では、昔の能楽も文筆業も同じなので、なるほどと思うところが腐るほどあります。しかも薄いので、時間がかからない。別にこの本である必要はないと思いますが、やる気を回復させる系統の本は一冊あるといいと思います。世阿弥によると、三十代半ばで芽が出ない人間は大成しないらしいので、それまでにどうにか形になるようにガンバリマス。
龍の棲む日本黒田日出男
拙著『不動カリンは一切動ぜず』のネタ本の一つ。昔の人は地中に龍が住んでいて、全国各地の穴から出てくると信じていた、みたいなことが論証されています。読んだら絶対に雑学として人に話したくなります。読んでて楽しくなるのが本当の教養だと思います。あ、ここだったら家から近いぞという龍の穴がひとつぐらい出てくると思いますので、龍を感じに旅をされてはいかがでしょうか。