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「ターミネーター」シリーズジェームズ・キャメロン
「ジェームズ・キャメロン監督で」という条件付きだが、彼の手によって完結してほしい。叶いそうにないけれど、ぜひ叶えてほしい、この願い。3と4をなかったことにしてもよい。僕の大好きな「2」の続きを観てみたい。炎に包まれる公園……燃えるブランコ。「映像で語る」という、「映画が映画である理由」をしっかり撮った、ターミネーターが観てみたい。そして、それで終えてほしい。綺麗な姿のままで終えてほしい。どうにかならないだろうか。「アイル・ビー・バック」というのは、キャメロン監督にこそ言ってほしい台詞なのだ。
「ドラゴンクエスト」シリーズスクウェア・エニックス
前から疑問に思っているが、堀井雄二さんが亡くなったら、「ドラクエ」は終わるのだろうか? それとも、「サザエさん」や「ドラえもん」のように、作者不在のままで続いていくのだろうか。そうなってほしくないから、終わってほしいと願う。マンガやアニメのように世界設計だけでは「フォーマット」できない、それがゲームのクリエイティブである。しかし、亡くなったら、本当にどうなるのだろう。1部上場企業の経営判断は、そう簡単に主力商品を止めることができるのだろうか。せめて、ナンバリングタイトルだけでも……と願う。
「カイジ」シリーズ福本伸行
「カイジ」シリーズは、最初の「賭博黙示録」以降、自らの個性と魅力を失い、どこかへ飛んでいった。本宮ひろ志の「俺の空 三四郎編」で、主人公が月のUFO基地まで行ったときは、かなりぶっ飛んだが、そういったパワフルな行方不明ではなく、本シリーズの場合は、まるでカイジのように一歩一歩、沼に沈んでいったように思える。最新シリーズでは、カイジの魅力が少し復活したようにも思えたが、気付けば腰の高さまで泥が来ている。だから、綺麗に終わらせてほしい。カイジはカイジとして終わらせてほしい。もういちどカイジが見たい。
BARレモン・ハート古谷三敏
「BARレモン・ハート」という漫画は、その存在自体が、まるでBARである。であるから、作者がマスターとして、カウンターに立つことができなくなったとき、この漫画は突然、終了するのであろう。しかし、それでは、寂しいのだ。常連のBARがある日突然、閉店してしまうのは悲しいのだ。BARが営業しているうちに、松ちゃんには、いい人と出会って結婚してほしい。メガネさんは、もう少し正体が知りたい。マスターは、閉店後の幸せな未来を伝えてから店をクローズしてほしい。ある日突然「閉店しました」では、ショックが大きすぎる。
美味しんぼ雁屋哲 花咲アキラ
「美味しんぼ」の最終回はどうなるのだろう。海原雄山が病で倒れ緊急入院。意識を戻さない雄山に、山岡士郎が食事を作って目覚めさせることに。しかし、なにを作っても雄山は目覚めない。諦めて自暴自棄になる山岡。栗田ゆう子は亡くなった「雄山の妻の味」を再現するが、結果は変わらない。そこへ山岡がやってきて、家族しか知らない「ひと仕事」を加えると、雄山は目覚める。そして、その「ひと仕事」とは、妻が雄山のことを、雄山が妻のことを、心から愛していた、なによりの証拠だった。父を許す山岡。息子を認める雄山。(終わり)