1962-1966ビートルズ

所謂「赤盤」と呼ばれる、ビートルズ前期のベスト。「ラヴ・ミー・ドゥ」から始まって、「プリーズ・プリーズ・ミー」と流れる、ビートルズ初期の勢いがすごい。何故、これが僕の古典なのかと言うと、このアルバムが僕とビートルズの出会いだから。小学校2年生のとき。このアルバムを手にしたことで、僕の「音楽」が始まった。そして、いまでも聴いているのだからビートルズはすごい。ちなみに、当時はレコードだったので、A面、B面があるわけだが、このB面の「ヘルプ」で僕はぶっ飛んだ。そこで、僕がもういちど生まれたようなものだ。

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B-2 Unit坂本龍一

古典とか言ったら坂本龍一さんに殴られそうだけど、いまから30年前にこのサウンドを出していたというのが凄すぎるアルバム。まだ子どもの頃だったが、このアルバムを聴いて、僕の中の「音楽」というものが一度壊れ、完全に解体された。ノイズ、コラージュ、ミニマル、音響、そして美しい旋律までそこにある。YMOの最も素晴らしい時期である「BGM」と「テクノデリック」の間に生まれた、坂本龍一のセカンドアルバム。ものすごく乱暴。そして、ものすごく美しい。アバンギャルドでパンク。素晴らしすぎて、素晴らしすぎる。

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銀河鉄道の夜宮沢賢治

僕の名前の元にもなった、宮沢「賢治」の名作。ここにしかない輝き。僕が生まれてから読んだ文学の中で、いまでも最高の作品だと思う。小学校のときに出会ってから、ずっと読み続けている。年を取るたびに、より深く理解できるようになって面白い。もし、まだ読んだことがないとか、子どもの頃に読んだきりというなら、ぜひ「いま」読んでほしい。ジョバンニの精神、宮沢賢治が達したその視点は、年を重ねないと感じ取ることができないからだ。そしていまだから、理解できることも多くあるように思う。輝き続ける文学の可能性。

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方法序説デカルト

僕はこれを読んで人生が変わった。ビートルズ、YMO、スペースインベーダー、パソコンと並ぶ、「人生五大・出会ってビックリ」の1つ。中学生のとき、先生に「哲学書を読め」と勧められ、本屋で一番「薄い」本を買った。それがこの本。霧が晴れたような体験だった。それまで主観的にしか世の中を見ていなかった僕は、哲学というものに出会って驚いた。昨日まで自分は寝ていたのか、と思うような出来事。それから多くの哲学書、哲学者にハマっていくが、最初のあの体験は忘れられない。加藤先生、ほんとうにありがとうございました。

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ドラえもん藤子・F・不二雄

子どもの頃、最も好きだった本。僕の夢や希望がそこにあった。「ドラえもん」は、僕のファンタジーだった。「ドラえもん」のおかげで、僕は、空想することを覚え、やがて、創造するに至ったのだと思う。「♪こんなこといいな できたらいいな」という「ドラえもんのうた」があるが、それが、いまの僕の仕事の原点だ。「いいな」を想像すること。そして、それを創造すること。「ドラえもん」を読んでいなかったら、そのような視点で、仕事ができなかったのではないだろうか。便利な未来もよいけれど、楽しい未来もよいものだ。

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