圭一を襲う雛見沢連続怪死事件の影
昭和54年6月、雛見沢に惨劇が起きた。
建設中だった雛見沢ダムの現場監督が作業員たちに殺された上、四肢をバラバラに切断されたのだ。犯人たちはすぐに自首したが、主犯格の男だけは現場監督の右腕と共に行方不明。ついに発見されることはなかった。
以来、雛見沢では毎年6月に一人が死んで一人が消えるという「雛見沢連続怪死事件」が発生するようになる。雛見沢の人々は、これを土地の守り神「オヤシロさま」の祟りと呼んで恐れた。
昭和58年初夏——都会からこの地へ引っ越してきた前原圭一は、平和な毎日の中でダム現場の惨劇と「オヤシロさまの祟り」の存在を知る。雛見沢の暗部に興味を持った圭一に対し、人々は一様に口を閉ざすのだった。
そして6月。「綿流し」の祭りの夜にそれは起こる。
雛見沢連続怪死事件の影が、圭一を徐々に呑み込もうとしていた……。