古い因習が残る里を舞台に描かれる、連続怪死事件の謎
昭和58年、初夏。都会から雛見沢(ひなみざわ)に引っ越してきた少年・前原圭一は、かつてダムの建設現場で起きたバラバラ殺人事件と、それを皮切りにした「雛見沢連続怪死事件」の存在を知る。
毎年6月に一人が死んで一人が消える——そして今年もその日はやってきた。「綿流し」の祭りの夜に突如として巻き起こる惨劇は、新しい生活に馴染み始めていた圭一を恐怖のどん底に突き落とす。
祟りと鬼の伝説が息づく雛見沢で彼を待ち受ける運命とは……?
正解率1%の謎に挑め!
惨劇を描く「出題編」と、事件の真相が語られる「解答編」
『ひぐらし』は第1話「鬼隠し編」から第4話「暇潰し編」までが読者に謎を投げかける出題編であり、読了後に十分な推理を楽しめる構成となっている。その後に待つのは第5話「目明し編」以降の解答編である。
物語は全8話。どれも一話完結となっており、読者は様々な角度から繰り返し「雛見沢連続怪死事件」の謎を追いかけることができる。正解率1%の謎に挑め!
異例ずくめのメディア展開!
一般流通に乗らない同人ノベルゲームとして製作された『ひぐらし』は、やがて圧倒的な人気を得てあらゆるメディアに進出していった。各機種で発売された家庭用ゲーム版。原作を携帯電話でもプレイできるようにした携帯アプリ版。複数の出版社と掲載誌をまたいで連載されたコミック版。若年層のファンを多く獲得したテレビアニメ版とOVA版。最大6枚組というボリュームで原作を忠実に再現したドラマCD。原作のテキストを元に単行本化した小説版。単館上映の作品としては異例となる、2億円を超える興行収入を記録した実写映画版……。
いずれのメディアも大ヒットし、『ひぐらし』は日本に一大ムーブメントを巻き起こした。
ともひ氏による描き下ろしイラストをフルカラーで収録!
講談社BOX版でお馴染みのともひ氏が描き下ろす新作イラストを多数収録。
表紙はもちろん、本文イラストも「小さな愛蔵版」星海社文庫ならではのフルカラー!
竜騎士07
1973年生まれ。同人ゲーム作家、小説家。2002年夏、コミックマーケットで同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に鬼隠し編』を発表。以来、夏と冬に1作ずつ『ひぐらしのなく頃に』シリーズ新作を精力的に発表し続け、まんが、アニメ、コンシューマー・ゲームなど様々な他メディアを席捲する一大ムーブメントを作り出す。2007年8月、満を持して最新シリーズの『うみねこのなく頃に』を送り出し、再び斯界を震撼せしめている。
ともひ
1983年生まれ。まんが家、イラストレーター。魅力的なキャラクターのみならず、奥行きのある妖しくも美しい背景を描く。竜騎士07たっての強い希望で、新人ながら『ひぐらしのなく頃に』『うみねこのなく頃に』シリーズのイラストを担当することになる。