ここから本文です。

テーマ ザ・マニアック! 「コレ」を持っているのは自分だけ!?

レギュラーセレクター 曜日

さ、さすがにAmazonに商品登録があるもので「『コレ』を持っているのは自分だけ!?」的なレア・アイテムを挙げるのは難しい……。しかしできる限り「レア」っぽいものを選んでみます!! これでどうだ!!

ムービー・マスターピース 『ゴッドファーザー PARTI』 1/6スケールフィギュア ビト・コルレオーネホットトイズ

僕は大の『ゴッドファーザー』好きなんだけれど、このフィギュアは本当に買っておいてよかった……! 今ではプレミアがつきまくっていてちょっと手がでなくなってます。たいていのフィギュアは、2Dの映像から3Dの立体になって増大した情報量の取捨選択に失敗して2Dより質感が劣化してしまうんだけど、このフィギュアは一線も二線も画していて、「マーロン・ブランド」という名優が放つ質感が本物以上に本物っぽいのです。映画史上屈指の名シーンとして名高い、ブランドが猫を撫でるシーンを机上で“完全再現”できる……。これぞ至福の遊びです。

ムービー・マスターピース DX 『ダークナイト』 1/6スケールフィギュア ジョーカーホットトイズ

フィギュアをもうひとつ。後になってものすごいプレミアがついてしまったこのバージョンのひとつ前の、ノーマルバージョンのジョーカーのフィギュアを僕はついつい買いそびれてしまった。ちゃんと入手していたキングレコードの大月さん(『エヴァンゲリオン』のプロデューサー!)に自慢をされて悔しい思いをしたのも、しかし今ではいい思い出……。なぜなら、今の僕にはこのニューバージョンのフィギュアがあるから! このフィギュアは、なんとノーマルのジョーカーだけじゃなくって、映画中盤の警官姿のジョーカーも完全再現できるのですよー!! これで大月さんに勝った!(勝ってないって……)

空の境界 限定愛蔵版奈須きのこ

自分の仕事からひとつピックアップします。同人誌として出版され、記録的なヒットを飛ばしていた奈須きのこさんの『空の境界』の講談社ノベルス版の出版にあたって、奈須さんと、奈須さんをそれまで支えてきたファンの皆さんのために、担当編集者として何かスペシャルなプレゼントができないか? と太田が考えに考えてつくったのが、この「9800円、限定5000部」の「限定愛蔵版」。予約開始早々に売り切れてしまい、入手できない人が続出して「限定愛憎版」なんていう二つ名で呼ばれてしまったのも今ではよい(よくないか……)思い出です。

世間雑話―人世の知恵野間清治

我らが星海社の親会社、講談社。その初代社主である「野間清治」は、まさに破格の男である。あの「本宮ひろ志」先生が描く漫画の主人公みたいな感じ、といったらわかるはず。とにかくどでかい男なのだ。そんな彼の言動録のエッセンスを集めたベストアルバム的な一冊が、この『世間雑話』。「雨の日、風の日、訪問日和」、「渾然一体」、「仕事をすればするほど頭がよくなる」に始まる、ノックアウト必至の名言が続出。僕はこの本を会社のデスクの座右の書にしていて、片時も離さないようにしている。名著です。

バトル・ロワイアル高見広春

言わずとしれたベストセラー中のベストセラー。ただし、僕はその「初版」を持っている。発売日の朝に、駅前の書店で手に入れた。本からオーラが出ていたからね。僕は思う。文芸の未来のためには「高見広春」の復活が必要だ、と。高見さんの復活を僕は心から願い、そして信じている。

太田克史さん

72年生まれ。編集者。95年講談社入社。03年に闘うイラストーリー・ノベルスマガジン『ファウスト』を創刊。舞城王太郎、佐藤友哉、西尾維新らをデビュー当時から担当する。10年、未来の出版社を目指し星海社を設立。代表取締役副社長に就任する。

フォローする

POPとして印刷


本文はここまでです。