スレイヤーズ神坂 一

僕が十五歳か十六歳くらいのとき、友人にすすめられて読んだ本です。それまでは、基本的に漫画しか読んでいませんでした。「小説というものは、こんなにおかしくて、わらっていいものなんだ!」という発見がありました。この本がなければ、今のように小説を読む習慣が身についていなかったかもしれないですね。作家にもなっていなかったかも。友人がこの本を持ってうちに来た日が、自分の人生における分岐点だったのかも。

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ソード・ワールド短編集 レプラコーンの涙水野 良

「スレイヤーズ」にはまった僕は、その連載が掲載されている「ドラゴンマガジン」という雑誌を購読するようになり、そこで紹介されていた「ソード・ワールド」という小説シリーズを手に取りました。いわゆる異世界ファンタジーの小説です。複数の作家が、おなじ世界を舞台に短編を書いているのです。特にこの短編集に掲載されていた『ジェライラの鎧』という作品にとんでもないショックを受けて山本弘先生の名前をしりました。それまで読んでいたファンタジー小説とは、あきらかにちがっていたというか。今にしておもえば、それはSF的な視点だったのではないかと。

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シーラという子トリイ・ヘイデン

海外のノンフィクション。特別支援学級の先生をしている著者が出会った子どもたちのことを書いているシリーズです。十代後半に友人のいなかった僕は昼休みの大半を学校の図書室ですごしていたのですが、そこで出会った本です。ずいぶんこれに救われました。『よその子』『檻のなかの子』も好きでした。あまりに好きすぎて、図書室で読んだにもかかわらず全巻そろえた記憶があります。分厚いハードカバーのバージョンを。一人暮らしをはじめるときも、この本を実家から持ってきて手元に置いていました。

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占星術殺人事件島田荘司

歴史的な傑作。僕はこの本を姉にすすめられて読みました。その当時、ライトノベルしか読んでいなかった僕は、友人やら姉に『十角館の殺人』『殺戮にいたる病』を読まされてミステリというジャンルがあることをしったのでした。この『占星術殺人事件』に登場する御手洗潔という探偵が好きで、むさぼるようにシリーズを読みました。そうです、かの有名な御手洗シリーズです。未読の方は、これから名探偵の御手洗さんに会うんですね。うらやましいです!

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TO-Y上條淳士

昔、週刊少年サンデーで連載されていた漫画です。姉がこのコミックスをあつめていて、それを読んだのでした。ロックバンドのヴォーカルをやっている主人公が芸能界で活躍する話です。それぞれのキャラクターが素敵すぎてまぶしかったですよ。この世界観、東京の感じが好きだったんです。福岡の片田舎で僕はこれを読んで「東京すげえ!」とおもっていましたよ。絵柄や、コマとコマの間合いというか、行間のようなものが好きだったんです。空白の部分に音楽が流れていました。十代のころ「ジョジョ」とおなじくらい読み返した漫画ですよ。テイストは全然ちがうけど。

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