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テーマ なぜこれが売れないのか分からない!

レギュラーセレクター 曜日

正直、このテーマ、危ないわ……と思います。これ、うかつにラノベ作品を出したらすっごく怒られたりしそう……。なお、「もっと評価されるべきだ」という意味で、今回は作品を選びました。「売れない」という言葉だと主観的すぎて、何と比べて売れてないのか意味が明白ではないからです。よし、保険はかけたぞ。

PON!とキマイラ浅野りん

コメディの白眉だと死ぬまで訴え続けることが間違いない作品。高校時代、深夜二時まで受験勉強していて、いつも心身ボロボロでしたが、寝る前に読み返すこの本の「温かさ」と「緩さ」のおかげで、私は生き延びました。とくに作中の報われない子の、千津が本当にかわいい。ノートで千津をひたすら模写していたぐらいに好きだった。

キぐるみ―BRAND‐NEW NOVEL COMIC!!D[di:]

若者の心に深い傷を残す作品。苦労してもいいので、絶対に読みぬいていただきたい。負の力が人を動かしてしまうこともあるから、悲劇というものはあると思うのですが、この作品には負の(あるいは腐の?)エネルギーがあふれすぎています。文庫版も出たはずなので、単行本が高いという人はそちらをどうぞ。ちなみに私は一挙に読み通して、それから先怖くてなかなか開くこともできません。

やみなべの陰謀田中哲弥

この本を知らずに「自慢じゃないがギャグにはうるさい」とか言う人間がいたら、それは本当につまらんことをほざいていて、うるさいだけではないか。いまだに、どうしてこんなに面白いのか上手く言語化できないのだけど、とにかく笑ってしまうのだから仕方ない。田中先生とは郷里が近い(らしい)ので、負けないように頑張りたいです。森田は垂水区とか明石市を応援しています。

森田季節さん

84年生まれ。作家。2008年、『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』(MF文庫J)でデビュー。他の作品に『ともだち同盟』(角川書店)、『不動カリンは一切動ぜず』(ハヤカワ文庫JA)、『お前のご奉仕はその程度か?』(GA文庫)などがある。今最も注目される新鋭の一人。書き下ろし新作『エトランゼのすべて』は星海社FICTIONSより好評発売中。

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