ゲーム――Super 27 years Life飯野賢治

この前に「飯野賢治の本」というのがあるので2冊目になる。僕の書籍の中で最も売れた本だし、生まれてから27歳までの僕がすべて書かれているので、書籍の代表作なのだろう。この本を企画して、一緒に作ってくれたのが、この最前線をやっている星海社の編集人、元講談社の太田克史だ。僕のパブリックなキャラクターを半分くらい作ったのは彼だと思う。それによって、良い面も悪い面も両面あるが、責任を取って、いまでも付き合ってもらっている。今日もこの後、一緒にお昼ご飯を食べる。しかし27歳で自伝っていうのが凄いなあ。

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スーパーヒットゲーム学飯野賢治

この本は良い本なんです。ビデオゲームに興味ある人はぜひ読んでいただきたい。スーパーマリオの宮本茂さんや、ゼビウスの遠藤雅伸さん、ドラクエの堀井雄二さんなど、ヒットゲームクリエイターを相手に、素朴な疑問をぶつけてみて、ヒットゲームが生まれたカギみたいなものを探そうという本。だって、「ひのきのぼう」ってどんな棒なのか知りたいじゃないですか。なんでマリオは「花」を取るとファイアーが出せるのか知りたいじゃないですか。どうしてゼビウスがあそこまで素晴らしい世界観を構築できたか知りたいじゃないですか。

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ワープ――ワープ会社案内飯野賢治

いま思うと凄い話だけど、会社案内を出版してしまおう、という本。ちょうど「リアルサウンド〜風のリグレット〜」を出した頃だと思うが、あの環境をカタチにして残しておきたかった。あのとき、あの場所にしか存在しなかった、1つの会社の会社案内。安珠による美しい写真と、若々しい社員のインタビュー。ワープという会社の一番面白い時期だったと思う。みんなが不安を抱え、そして、みんなが輝いていた。ちなみに、ワープという会社は名前を変え、いまも存続している、というか僕のメイン。いやあ懐かしいなあ。

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ファウスト vol.1講談社

最初に挙げた「ゲーム」で出会った太田克史から声をかけてもらって、小説家デビューしたのがこの本だ。舞城王太郎や佐藤友哉、西尾維新などと一緒に小説を1本、載せていただいた。「ロスタイム」という、ちょっと変わった作風の話を書いたんだけど、どういうスタイルで書くべきか、というのを長く悩んだのを覚えている。いまだったら、Twitterなどで、もっと感想がダイレクトにもらえるのになあ。そのうち、「ロスタイム」と同じような作風でまた書きたいと思っている。そうだ、ファウストが終わるときに書かせてもらおう。それがいい。

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レッドブック ワルツの雨RE

清涼院流水さんと一緒に書いた小説。京都のホテルで合宿して一気に書き上げた。話の全体構造を決めた上で、章ごとに、例えば1章は僕、2章は相手と別々に書く。そして交換して、相手の書いたものに手を加えて、さらに交換して仕上げる、という執筆スタイル。普通の小説ではなく、鉛筆でこすって読む、というインタラクティブな小説。1回目はそのままで読むが、2回目に登場人物の心理描写を、鉛筆で擦って浮かび上がらせると真実が……というもの。「企画」としての部分が目立ち過ぎたが、仕掛けによる物語の構造が気に入っている。

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