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テーマ 仕事中、テンションを上げるために聴く「アルバム」

過去のレギュラーセレクター

僕は、仕事中に音楽を聴かない。というか、音楽を聴いてしまうと仕事ができないのだ。なので、ここはお題を無視して、仕事の休憩時に、よく聴いているアルバムを挙げた。テンションを上げるというより、落ち着いたり、ぼうっとしたり、自分を取り戻すために聴いている音楽たち。さっぱりお題が守られてないけれど、「該当作品なし」とするよりも、せっかくだからこの1〜2年の、好みの音楽を紹介する。どれもとてもよいですよ。

Plans Drawn In PencilISAN

「ISAN」は1996年に結成された、Antony RyanとRobin Savilleによるユニット。「ISDN」(Integrated Services Digital Network)の「D」=「Digital」を、「A」=「Analog」に変えたユニット名がステキ。とはいえ、このアルバムは、ずいぶんとエレクトロニックだけど。ふわーっと流しておく音楽として、この数年、最も回数を聴いた……というか流しているアルバムではないだろうか。シンプルでミニマル、暖かなサウンドが、とても心地よい。味わい深い。

Everybody Loves…Bobby & Blumm

Bobby & Blummのサウンドに出会ったときは、かなり衝撃を受けた。たまたま雑誌で、どこかのリゾートの写真を発見して、「これこれ、こういうところに行きたかったんだよ!」というような、サウンドとの出会い。こういうサウンドの世界がほしかった。スウェディッシュのBobby Babyと、ギター&エレクトロニカアーティストのF・S Blummによる、ベルリンに住む男女のユニット。オフィスで流していて、「これなんていうアーティスト?」と、最も訊かれるアルバムだと思う。ギターのF・S Blummのソロアルバムもおススメ。

Queue For LovePopulous

イタリアのAndrea Mangiaのソロプロジェクト。このアルバムが発売されたのは、もう5年くらい前だけど、最近のほうがよく聴いている。メロウでオーガニック。だけどエレクトロニック。言い換えれば、ドリーミーなヒップホップ。あらゆる音楽の要素が混ざって詰まった、サウンドの楽園都市。このアルバムはみんなに聴いてほしいなあ。ほんと気持ちよい。ウキウキと柔らかくなってくる。ヒップホップ要素のふりかけが気持ちいいんだろうなあ。

S/TPeople Press Play

デンマークの4人組。暖かい女性ボーカルが、柔らかで美しいトラックに乗る、そのバランスがよい。僕はこのアルバムに入っている「studio」という曲が好きで好きで、たまらなくてたまらない。ぜひ、iTunes Storeで30秒視聴してみてほしい。ほかのトラックも素晴らしい。気に入ったら、アルバムを買って、寝転びながら流して、彼らの音の世界に包まれてほしい。ていうか、いま気付いたんだけど、ここまでぜんぶ、Morr Musicのアルバムだった。Morr Music、すごいなあ。

Map of What Is EffortlessTelefon Tel Aviv

Telefon Tel Avivのサウンドはほんと凄い。ここに挙げた5アーティストの中では最もメジャーだと思うけれど、知らない人も多いと思うので、ぜひ聴いてほしい。オーケストレーションが大々的にフィーチャーされた本作は非常にドラマティック。個人的には、ミキシングが凄すぎると思う。残念なことに、もう2年以上前だが、片割れのCharles Cooperが亡くなってしまった。このアルバムの後に「Immolate Yourself」という作品も出たが、それが最後のアルバムとなった。仕方がないが、とても残念だ。しかし、音楽は生き続ける。

飯野賢治さん

70年生まれ。クリエイター。95年、ゲーム制作会社ワープを率い『Dの食卓』を発表、ゲーム界の風雲児となる。その後、『エネミー・ゼロ』『風のリグレット』などを発表。現在に続くクリエイターオリエンテッドなゲーム製作者の先駆けとなった。

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