編集部ブログ夜の最前線

2018年7月12日 20:00

短篇集が好きだ

こんばんは!アシエディの有馬です。

表題の通りの内容です。僕は短篇集が好きです。
藤子・F・不二雄先生の『ミノタウロスの皿』や山田芳裕先生の『泣く男』、山本亜季先生の『ヒューマニタス』など......。

短距離走的な衝動や、作家の自由な発想に強く感動させられるのです。あくまで個人的な考えなのですが、作家の方々は普段やりたいけどできないでいるアイデアを短篇集で爆発させていたり、実験的に挑戦していたりするように感じます。また、最近では新人作家のデビュー作が短篇集となっているケースを良く見かけます。そういった場合、青々とした初期衝動が作品全体にほとばしっていることを感じるのです。

先輩編集者の平林さんが担当している芝村裕吏先生の『マージナル・オペレーション』の短篇集〈Fシリーズ〉も同じように好きです。

marginal_operation-F.jpg

〈Fシリーズ〉は本編自体の世界観に奥行きを持たせる素晴らしいものですし、一番最初の梶田が主人公の「マフィアの日」などは本編と全く違った印象を受ける素晴らしい内容になっています。ハードボイルドな印象を感じさせながらも、ソフィア(梶田の意中の女性キャラ)へのデレデレな思いが隠すことなく描かれており、そのギャップにたまらなくなってしまいました。

『マージナル・オペレーション』は、本編の主人公・新田良太の視点で物語が進んでいくということもあり、他のキャラクターが見ている世界が描かれることで、作品の見方がガラリと変わります。

ただ、個人的にはオマルが好きなのでオマルをもっと!!という気持ちがありました(笑)

いつか僕も短篇集の編集ができるように気合いを入れていきます。