編集部ブログ夜の最前線

2017年3月29日 19:35

いま読んでもおもしろい「最前線セレクションズ」

挙動不審と弊社太田に言われました。
むかしからよく言われます、それが平常なんです、丸茂です。


昨日のブログで、自分の無知蒙昧さを嘆いておりましたが、いかにそれを克服すべきかというのは、これまた難題でございます。
無知の救われぬところは、無知を克服する手段を知らぬことです。

みなさんふつうに生活していれば、知識なんて自然に入ってくるよ......などとお思いになるかもしれませんが、丸茂は山のうえで育った非文明人です。
山菜の所在やカモシカの生態に詳しくなっても、音楽とかゲームとかに触れる機会はあまりなく、趣味が限定されてきます......これがよくない。
やがてネットの存在に遭遇するも、ネットの海は広大すぎて、足りない知識で検索エンジンを利用したところで相応の結果しか得ることができないわけです。
......長野県民がみんなぼくと同様だとは思わないでくださいね!

なにか指針になるものがほしいと常々思っておりまして、大学入学して出会ったのが、講義を受講していた渡部直己先生の『私学的、あまりに私学的な』(ひつじ書房)。
こちらに付属していた小説、批評ブックリストを頼りに本を読みましたが......読んだけどわからない本のほうが多かった気がします。


というか、本だけ読んでいても仕方が無いんですよ!
好きな音楽とか、好きな映画とかを見つけて趣味の幅を広げたいのですが......と思っていたところで、「最前線」をさまよっていたときにいいものを見つけました。

「最前線セレクションズ」です!

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2011年に「最前線」で展開された、Amazonで手に入れられるアイテムから、いろんなテーマでセレクターが自分のベストアイテムを紹介する企画です。

セレクターには、乙一さん、虚淵玄さん、飯野賢治さん、西島大介さんなど、錚々たる名前が並んでいます。
テーマも「これが「わかる」人ならば、すぐに友達になれると思うもの」「この「才能」には、嫉妬せずにいられない......」「「異性」が持っていたら「ヤバいブツ」」など様々で、セレクターの作家さんたちが、どんなものに触れているのか/触れてきたのか、知ることができます!


大好きな作家さんたちが、どんなものを紹介しているのか、さっそくぼくも見ていきます。
おお、乙一さんが「この「才能」には、嫉妬せずにいられない......」で、河野裕さんの『サクラダリセット』をあげている......。
田中ユタカさんが「ベストオブ「ゼロ年代」」で、『暴力に逆らって書く―大江健三郎往復書簡』あげてる、読んでおくか......。

って、またぼくは本しか見てないじゃないか!?
無知克服は先になりそうですね......。

本以外にも、いろんなものをセレクターのみなさんがご紹介しています。
より深く作家さんのことを知ることができるはず......ぜひご覧ください!