編集部ブログ朝の最前線

2014年7月10日 11:16

【『画展 空の境界』製作レポート】プリマグラフィ編

こんにちは、広報の築地です。

広報みさみさがこれまで3回に渡ってお届けしてきました、『画展 空の境界』プリマグラフィ制作レポート。
今回はプリマグラフィ本体の製作レポートを、みさみさからちょっとバトンタッチして築地がお届けします。


さて、これまでみさみさがお届けした3つの製作レポートはこちら!
【武内崇さんの直筆サインレポート!】『画展 空の境界』限定額装プリマグラフィ
【『画展 空の境界』制作レポート!】プリマグラフィとパネルに付けるある「もの」を制作中です!
【『画展 空の境界』】プリマグラフィ・パネル制作レポート!


僕たちが自信を持ってお届けする今回のプリマグラフィ。
この高い表現レベルを実現して頂いたのが、凸版印刷さんです。
今回は、プリマグラフィを担当して頂いたディレクター・小島勉さんにお話を伺ってきました。
鮮やかな色彩表現の核となる部分はどこなのかーー。
製作現場の生の声をお届けします。


ー現在、プリマグラフィの製作はどのような段階まで進んでおりますでしょうか。

小島さん:それぞれのイラストにおいて、順次製作が進行中です。厳密に言うと「出力」ですね。プリマグラフィは高精細出力機からのデジタル出力によって生まれる商品です。

ー具体的に、高精細とはどのような点なのでしょうか。

小島さん:ポイントは2点ですね。PC上でオペレーションする高度な「色彩設計」と、出力機の持つ「色域表現の広さ」です。前者はカラーマネジメントという言い方もします。この「色彩設計」と「色域表現の広さ」は、とても重要な密接関係にあります。作業するオペレーターは、イラストの持つ本来の色彩をどのように設計すれば商品に表現できるかという点を考慮しながら作業します。そして更に重要なのが、設計した色彩を実際に表現できる高いスペックを持った出力機であるかどうか、という点です。この2点を凸版は保証できる体制にありますね。

(色彩設計画面 *画面上数値情報等の掲載許可は頂いております)


ー人によるクリエイティビティな設計と、高い技術の組み合わせによる作品がプリマグラフィなのですね。

小島さん:そうですね。出力機は10色再現が可能な機械で、これにより通常の紙の印刷物では表現が難しいライトシアン、ライトマゼンタ、グレー、ライトグレー、オレンジ、グリーンといった色が表現できます。発色度や光沢感の違いは一目瞭然です。

(全体にオレンジ系統の発色が鮮やかです)

 

(光源の再現性が高い描写)

 

(オレンジとライトマゼンタが絶妙に掛け合わされた色彩表現)


ーそうですよね。僕はまさにそういった蛍光系の色や、グレーの表現領域が本当に綺麗なことに驚きました。イラストレーターさんにとっても、本当にこの再現力は頼もしい限りだと思います。僕もイラストが描ければこの感動を味わうことができたのに……。

小島さん:そうですね(笑)。いくら高度な技術や機械でも、やはり生命線はイラストそのものの持つ力だと思います。そのイラストを生む力を持つイラストレーターさんは、築地さんが仰った「感動」を味わう特権がありますよね。プリマグラフィはイラストレーターさんと購入された方のどちらにも満足頂ける商品だと思っております。

ーその通りだと思います。それでは最後に一言メッセージをお願いします。

小島さん:風呂敷を広げてしまうかもしれませんが、プリマグラフィは才能と技術の結晶だと思っております。お手に取って頂くみなさんにいつまでも喜んで頂けるよう、これからも試行錯誤を繰り返していきたいと思います。今回ご購入されたみなさんに、素晴らしい作品をお届け致しますので、楽しみにお待ちください。

ーありがとうございました。

(2014年7月 凸版印刷板橋工場にて)


以下、取材現場でご説明頂いたものをいくつかご紹介します。

(出力機から出力されている様子)

 

(出力直後の様子)

 

(品質チェック後、防護シートを掛けた様子)

 

(希望に沿った用紙を選択する際に参考にする用紙見本帳)

 

今回、実際に製作現場を見て、みなさんに満足頂けることを確信しました。
どうぞ楽しみにお待ちください。   

なお、最新の発送状況等はこちらをご参照ください。
『画展 空の境界』受注商品の発送状況について(7月4日現在)
発送状況に関しては、引き続き「最前線」にて随時お知らせ致します。

以上、プリマグラフィ製作レポートでした。