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カテゴリ: 編集部より

記事カテゴリ:朝の最前線

来年の抱負

本日、録画してた

NHKスペシャル「世界を変えた男 スティーブ・ジョブズ」を観ました。

星海社は編集部全員がMacPCを自前で所持しており

ジョブズ信者も多いのですが、僕は今年からWinからMacに乗り換えた

浅〜いアップルユーザーですので、そんなにジョブズについて詳しくなく、

なんとなくしか知らなかったのです。

 

そんな僕がその番組を観終えた感想は

「あー、次世代の出版社やら編集者は、ジョブズ的な思考を持たないといけないのねー」

というものです。

 

ジョブズは

「コンピューターは様々な機器の中核を担うデジタルハブになるのだ」

と言ってました。様々な機器とはvideo(映像)、camera(写真)、CD(音楽)、

mobile(携帯デバイス)、中核とはPC(コンピューター)です。

 

では本の編集者は? と問われると“アナログ”ハブなんじゃないかと思うわけです。

本をつくるために編集者は作家さん、イラストレーターさん、デザイナーさん、

校閲さん、印刷会社さんのハブとなる。

で、それで出来た本「今の本」が、150年前のルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』とか

200年前の十返舎一九の『東海道中膝栗毛』と何が違うのかというと、

本質的な部分は何も変わっていない。

(もちろん技術進歩によって紙の質が向上したり、短時間で大量生産できたりと

コンテンツ以外の部分は変わりまくってますが)

……なんかこんなことを書くと「本、古くてダメじゃね? とでも言いたいのかお前は!」

とか怒られそうですが、そういうことじゃないです。僕は本、超好きですし。

本が大昔からあんまり変わってないのは、無理に変える必要がないほどフォーマットが

優れている証明でしょう。「これからも本は必要であり続ける」というのが僕の考えです。

 

だからといって、「これからも編集者は本をつくっていけば良いのだ!」と声高々に言いたい

わけでもありません。もうちょっと詳しく言うのであれば 

「わざわざ本だけに限定する必要がない」ということですかね。せっかくパソコンやら何やら

様々な便利なものが普及して、個人レベルでいろいろなことができるようになったのだから、

本以外のフォーマットでなんかおもしろいもの生み出せる環境は整っているはずです。

 

では次世代の、“デジタル”ハブの編集者とは何ぞや? 何のハブになれば良いのか?

というと、“才能”のハブでしょう。

(本に限らず)才能を組み合わせて、なんかおもしろいものをつくる、

ということがより求められる時代なっていっているのでしょう。

より、と書いたのは別にそういう人が今までいなかった、という意味ではないからです。

プロデューサー(この言葉一つにも様々な意味がありますが……)と呼ばれる人は

正にそれでしょう。

 

番組でナビゲーターのクリス・ヘプラーさんはこう言ってました。

「ジョブズは、ゼロから技術を開発するのではなく、確立された、優れた、そして適正な

技術を吟味する、チョイスできるプロデューサーだった。本物を見抜く力が備わっていた」


なるほど。確かに。ただ、この「本物を見抜く力を備える」って、言うは易く行うは難し

の典型だなと思います。

様々な才能にアンテナを張って、新しいことに興味を持ち続け、知識を蓄積し、

知恵を展開する。

これは一朝一夕では絶対にできません。現実的に時間が必要だと僕は思います。

クリエイターやアスリートで10代、20代のうちから活躍する人はいても、

プロデューサーや監督で名を馳せた人でも、大活躍したのは若くて30代半ば以降でしょう。

しかも誰よりも努力した、という前提条件付きで。

なので、少なくともそれまでは僕も編集者として、絶対にあきらめないようにします。

ジョブズも「成功と失敗の違いは途中であきらめるかどうか」とか良いこと言ってましたし!

 

というわけで来年の抱負を書くつもりが、今後30代半ばとか、

結構先のことまで書いてしまいました。

今日、新書の打合せでそんな話を聞いたからですかね…。

ともあれ、来年も宜しくお願いします。皆様、良いお年を!

 

P.S. 緑萌さん山中先生ブログ卒業お疲れさまでした!

でもたまには最前線で「お知らせブログ」も書いてね。マジで……。

(written by 岡村邦寛



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